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Q&A - 兵庫県土地家屋調査士会

Q&A

大切な財産である土地や建物についての各種表題登記、境界についてのトラブル、相続における土地の分割や物納など、みなさまの日常生活において、よく寄せられるご質問の一例です。

また、「土地の境界についてのご相談」が多くなっておりますが、個々の状況が全く違うため、よくあるご質問として説明しきれないケースもございます。

より詳しく知りたい場合は、 境界問題相談センターひょうごへお問い合わせください。

このQ&Aは、姫路商工会議所会報連載『登記Q&A』どうなる?シリーズを制作者である兵庫県司法書士会と兵庫県土地家屋調査士会姫路支部のご了解のもとに追加編集し掲載したものです。

一般編

  • 土地家屋調査士と司法書士の違いは?

    この度、家を新築し登記をお願いしたいのですが、土地家屋調査士の仕事と司法書士の仕事があることを知りました。登記で土地家屋調査士と司法書士の仕事はどのように違うのでしょうか?

    不動産登記簿を見ますと、まず表題部があり、土地は所在、地番、地目、地積が記載されていますし、建物は所在、家屋番号、種類、構造、床面積が記載されています。
    土地の払い下げを受けたときや家を新築したときを例にとると、これらの位置、形状、面積などを調査、測量して登記をすることにより、新たに表題部だけの登記簿が作成され、その不動産がどのようなものであるかが明確になります。
    表題部に関する登記を「表示に関する登記」といい、この部分を担当するのが土地家屋調査士です。
    次に、不動産登記簿の表題部の後に甲区欄や乙区欄があり、所有者の住所、氏名や抵当権等の内容が記載されています。上の例で言いますと、新たに登記簿が作られた土地や建物の所有権を登記することにより、表題部の後に甲区欄が作成され、そこに所有者の住所、氏名が登記されます。その結果、所有者は自分のものであることを誰にでも主張することができるようになります。また金融機関などから住宅資金の借り入れなどをした場合には、乙区欄に抵当権の登記をすることになります。
    甲区欄や乙区欄に関する登記を「権利に関する登記」といい、この部分を担当するのが司法書士です。
    このように、「表示に関する登記」を皆さんに代わって調査、測量、申請手続き又は審査請求の手続きをするのが土地家屋調査士で、「権利に関する登記」をするのが司法書士ですので、ご質問のように家を新築されたときは、まずはお近くの土地家屋調査士にご相談ください。

  • オンライン申請って何?

    新聞・テレビニュース等で登記のオンライン申請という言葉を聞きますが、オンライン申請とは何でしょう。

    従来、登記申請は法務局へ書面による申請書を持参しなければなりませんでした。しかし、改正不動産登記法が平成17年3月7日施行され、電子政府構想による法整備により、インターネットを利用して行うオンライン申請システムによっても登記申請ができるようになりました。これまでのように登記所の窓口へ出向く必要がなくなりました。
    オンライン申請することにより次のようなメリットがあります。
    1.登記所に行かずにどこからでも申請ができる。
    2.登記事項証明書の請求が全国のオンライン指定登記所に簡単に申請ができ、郵送で送ってもらえ、手数料が安くなる。
    3.進捗状況がオンラインやメール案内で確認でき、迅速な対応が可能。

    又、以下の様なデメリットもあります。
    1.パソコンの環境設定が難しい。
    2.オンライン申請をするのに専用のソフト(登記申請書作成支援ソフト)を法務省からダウンロードしなければならず煩雑である。
    3. ソフトの変更が頻繁にある。

    まだまだオンライン申請は発展途上で、現在オンライン申請をするメリットも少ないですが、これからは使い勝手も良くなり増えると思います。
    尚、書面による申請・届出も、従来どおり窓口にて受け付けています。

  • 近所で境界の問題や不動産の登記のことを相談したいのですが?

    近所で境界の問題や不動産の登記のことを相談したいのですが?

    土地家屋調査士はその道の専門家です。お近くの土地家屋調査士にご相談ください。
    また、定期的に無料相談などを行っております。

  • 土地家屋調査士と測量士の違いは?

    土地家屋調査士と測量士の違いは?

    いずれも国家資格ですが、測量士は国や地方公共団体等の行う基本測量や公共測量を行うのに対し、土地家屋調査士は不動産の表示に関する登記について必要な土地または家屋に関する調査、測量、申請手続きをすることを業としています。

土地編

  • お隣さんとの境界はブロック塀なのですが?

    お隣さんとの境界はブロック塀なのですが、今後、境界の争いにならないような良い方法はありますか?

    昔から深刻な問題として隣接する土地所有者との間でおこる境界紛争があります。
    その理由としては、現地において土地の境界を示すものが明確でないことが挙げられます。また、現時点ではお互い境界線について納得していても、境界標を設置していなかった場合、世代が変わった時などに、全く境界が分からなくなってしまうことがあります。
    例えば、現況のブロック塀の中心と口約束していたが、世代が変わりブロック塀の中心か外側か、分からなくなってしまった場合等です。よって大切な財産を管理する為には、境界確定(筆界確認)を行った上で、境界点に境界標識を設置して維持管理することが大切です。

    境界標には次のような種類があります。
    1.コンクリート杭
    一般的に永続性のある境界標として多く使用されております。
    2.プラスチック杭
    加工が簡単な為、様々な形式の工夫がなされ、市場にたくさん出回っています。軽くて安定性に欠ける部分があります。
    3.金属鋲・金属プレート
    現地には構造物があり杭の設置が困難な場合に使用されます。
    4.木杭
    1~2年程度で腐食してしまいますので仮杭として使用されます。
    5.石杭
    美しくて堅固ですので理想的な境界標ですが、高価なのが難点です。

    永続性のある境界標を設置すればひと安心ですが、境界標は、時々確認することも大切です。例えば、ブロック塀工事を行う場合は、工事施工業者に「境界標を壊さないように気をつけてくださいね!」と必ず一声かけて下さい。もし、境界標が移動したり亡失したりした場合は、これらの専門知識を有する土地家屋調査士にご相談ください。土地家屋調査士は、可能な限り関係する資料を収集し、現地の状況、関係人の意見、公図や協議書等を参考に信念をもってアドバイスしています。

  • どうやって境界をきめるの?

    どうやって境界をきめるの?

    一般的な方法ですと以下のとおりになります。
    1.資料調査(法務局、市、県、国などの関係機関で図面や所有者・面積などを調査します。)
    2.現地調査(境界標の有無・現況、隣接所有者の確認など)
    3.現地測量(当該地を測量します。必要ならば、隣接地やさらに広範囲に測量します。)
    4.資料調査、現地測量の結果をもとにそれぞれの妥当性を検討します。
    5.公共用地(道路・水路など)および隣接土地所有者と境界立会確認をいたします。
    6.永続性のある境界標を設置します。

  • 土地の種類ってどんなものがあるの?

    登記簿の土地の種類には、宅地や田・畑だけでなく、たくさんの種類があると聞いたのですが、他にどのようなものがあるのですか。

    土地の種類のことは、法律上「地目」といいます。地目については法律で「田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地、学校用地、鉄道用地」の23種類が定められています。
    日本全国にある登記簿は一部の例外を除いて、以上23種類のどれかの地目が記載されています。ほとんどが一般的になじみのある言葉ですが、よくみかける地目について説明しておきます。

    ① 田 農耕地で用水を利用して耕作する土地(米、はす等の栽培地)
    ② 畑 農耕地で用水を利用しないで耕作する土地(野菜・麦・観賞用花の栽培地)
    ③ 宅地 建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地(庭・公道に至るまでの私的な通路部分・レストランの駐車場等で建物敷地とフェエンス等で区別されていないもの等)
    ④ 山林 耕作の方法によらないで竹林の生育する土地(傾斜地・平坦地及び樹木の種類を問いませんが、全体的に灌木類のみが生育している土地は「原野」となります)
    ⑤ 用悪水路 灌漑用又は悪水排泄用の水路(飲料水などの生活用水をはじめ農業用・工業用の用水がありますが、用水としては農業用のみを用悪水路とします。悪水については種類を問いません)
    ⑥ 公衆用道路 一般交通の用に供する道路(国道・県道・市町村道等の他、私道でも不特定多数の者が利用する土地は公衆用道路とします)
    ⑦ 雑種地 他のいずれの地目にも該当しない土地(駐車場・資材置き場等)

    代表的なもとして以上7種類をあげましたが、法律では具体的な地目の定め方について詳しく記載されており、また地目を変更するには法律で特別な規制がかかる場合もあるので、詳しくはお近くの土地家屋調査士にご相談ください。

  • 農地の一部に建物を建てたら?

    農地の一部に建物を建てていたため、金融機関からの改築費用の借り受けができません。まずは、現在も登記簿上一筆の農地である土地を、農地の部分と建物の敷地部分とに分割する必要があると、融資担当の方よりお聞きしましたが、その場合の分筆登記申請とは?

    登記簿上、土地の地目は、一筆の土地をその用途の面から特定して公示するために付されるもので、一筆の土地について二種目以上の地目を定めてこれを登記することは認められておりません。
    したがって、当該一筆の土地(農地)を地目別に分割した上、分割後の土地のうちその用途を変更した土地(宅地)について、これを別地目にするための登記、すなわち「一部地目変更による分筆登記」が必要となります。
    なお、一般に分筆の登記を申請するか否かは所有者の任意ですが、地目変更については申請義務がありますので、一部地目変更の場合には、その変更登記の前提として分筆登記申請の必要があります。
    以上、土地を分筆される場合、土地の調査、境界の確認、測量等は「土地家屋調査士」が業務としておりますので、お気軽にご相談ください。

  • 土地の現況と登記簿の地目が違うのですが?

    自宅の建物とその敷地を抵当権の担保にして銀行で融資の申し込みをしました。すると、「土地の登記簿の地目が、田のままなので融資の条件として土地地目変更登記をしてください。」と銀行から言われました。
    田から宅地へ造成工事を行う際に、農業委員会へ農地転用手続きもすませておりますし、固定資産税は宅地で税金がかかっているのですが?

    土地の現況は宅地(注1)であるのに、登記上の地目は田のままのようです。登記上の地目を変更する為には、管轄の法務局に土地所有者から土地地目変更登記の申請(注2)を行う必要があります。
    なお、農業委員会へ農地転用手続きをしただけでは登記簿の地目は変更されません。また固定資産税については登記簿の地目と関係なく、現況にて課税されます。
    土地の地目変更登記は、表示登記の専門家である土地家屋調査士にご相談ください。

    (注1)不動産登記法でいう「宅地」とは「建物の敷地及びその維持もしくは効用を果たすために必要な土地」とされています。
    (注2)土地の地目に変更があった場合には、所有者は1ヵ月以内に土地地目変更登記を申請することが義務づけられています。

  • 休耕地を雑種地に地目変更できますか?

    休耕地で荒れている田を雑種地に地目変更できますか。

    不動産登記では地目が、土地の主たる用途により、田、畑、宅地、山林、公衆用道路などと決められていますが、雑種地は法定された地目のいずれにも該当しない土地の場合の地目です。たとえば、駐車場や資材置場、水力発電のための水路および排水路、競馬場内の馬場、高圧線の下の土地でほかの目的に使用できない区域、鉄塔や変電所の敷地、記念碑や記念樹の敷地などがあります。
    このように、雑種地として認められるのは、ある特定の目的のもとに利用されてはいるものの、法で定められた特定の地目のどれにも該当しない場合です。
    そこで、休耕地で荒れた田を雑種地に地目変更ができるかということですが、所有者において特定の目的のために利用することを放棄している休耕地の場合は、単にその利用目的が判然としないという理由だけですから、雑種地として取り扱うことはできません。雑草が生い茂って原野に近い様相を呈していても、雑草などを除去して田として使用することが可能な場合は、従来通り田として取り扱います。
    このように地目は、その状況が一時的なものであるかどうか、あるいは対象土地が本来の使用の仕方をされているかどうかなどを、周囲の状況、使用経緯、将来の利用見込みなどを総合して判断した上で決まります。
    詳しくは、お近くの土地家屋調査士へご相談ください。特に農地については農地法上の制限がありますので、各市町村の農業委員会にもご相談ください。

  • 登記面積と実際の面積が合わないのですが?

    私の所有する土地の周りには境界標が設置されており、隣接地所有者との立会もしているので隣接地を取り込んでいるようなことは無いと思うのですが、明らかに登記面積より多くなることが分かりました。なぜ登記面積と一致しないのでしょうか?

    登記面積というのは、その土地が最近の土地改良事業・土地区画整理事業・国土調査事業等が実施された土地、または地積更正登記・分筆登記等による手続きのために測量された土地でない限り実測面積と一致していないことがよく見受けられます。よって、あなたの土地がこのような事業や手続きがなされていない土地であれば、その原因を探るには明治時代まで遡ることになります。
    明治政府は、明治初期の地租改正事業により全国の土地を測量し、税金を徴収する資料としました。当時は村の有識者が所有者の立会の上で測量したとされています。その測量というのは縄等を用いて行われ、不整形な土地の場合は目見当で大体同じ面積となるような長方形や正方形に直し、縦・横の寸法を縄等で測定していました。縄は強く引っ張っても弛むことを考慮し、実際の測定寸法よりも多少差し引くのが習慣になっていた等、明治初期の測量技術が未熟だったことや、測量による面積が税金に大きく影響してくることから税金を安くするため意識的に面積を過小申告する土地があったことが登記面積と実測面積が一致しない原因の一つだと言えます。これらのことを考慮すると、登記面積より実測面積が大きくなるというのは有り得ないことではありません。ただ、「縄ちぢみ」という言葉がありますように、地域によっては登記面積より実測面積の方が小さくなることもあり、一概に大きくなるということは言い切れません。
    よって、登記面積と実測面積が一致しない理由は、地域による古来からの慣習など、原因は様々であります。
    詳しくは、これらの専門知識を有する土地家屋調査士にご相談ください。

  • お隣から境界の立会をお願いされたのですが?

    先日、お隣の人から「境界がはっきりしていないので、きちんと立会いをしてその位置を確認しませんか?」とお話がありました。境界について父はよく知っていたのですが、詳しい事を聞けないまま他界してしまいました。どうすれば良いでしょうか?

    今回のように境界をきちんと確認しておくことは、境界紛争を未然に防止し、将来にわたりお隣とのおつきあいをスムーズにしてくれます。お互いに協力して作業を進めてください。

    さて、境界の確認に有効な資料には色々とありますが、代表的なものは法務局に備え付けられている以下の図面です。
    ① 地図・公図
    ② 地積測量図
    ③ 建物図面

    ①の地図には、高度な測量技術で作製されたもの(法14条地図)や、明治時代に作製されたもの(字限図)等があり、信頼度も図面の種類によりまちまちです。法14条地図は信頼がおけるものですが、字限図は土地の並びやおおまかな形状は参考になるものの、寸法はあてになりません。このような信頼度の違いは、作製の目的・測量技術・作製の為の各種の手続きの有無等が年代により異なっている為です。

    ②の地積測量図は、土地の表題登記、地積の更正登記、分筆登記等に添付される図面のことで、土地の形状や求積の方法等が明らかにされています。この図面は前記の登記の際に作製されているものですが、全ての土地について備え付けられているものではありません。尚、この図面も地図と同様、年代によって信頼度は異なってきます。

    ③の建物図面は主に建物についてのものですから、土地の境界についてはあまり参考になりません。

    今回の境界の確認をする前に、法務局で①と②の図面をとるとよいでしょう。また、境界の確認には図面以外にも証言や写真等のあらゆる資料を加味して分析する必要があります。安易に決めてしまいますと将来に境界紛争の火種を残しかねませんので、これらの専門知識を有する土地家屋調査士に一度ご相談下さい。

  • 法務局の公図に地番がないのですが?

    法務局で公図の閲覧をしたところ、私の所有する土地の地番が見当たりませんでした。私の土地はなくなってしまったのでしょうか?

    法務局には通常、土地の区画や地番を明確にした地図や公図が備え付けられています。公図上に地番の記載がないというご質問については、まず法務局で登記簿や地積測量図(注1)を確認してください。登記簿であなたの土地が確認できれば、よほどの自然災害(崖崩れや河川氾濫による水没等により復旧が不可能な場合)が無いかぎりあなたの土地がなくなる事は考えられません。
    公図の一種である字限図は測量技術が未熟であった明治時代に作成され、現在に至るまで分筆や合筆といった土地の異動に伴い手入れされていますが、ごくまれに分筆した地番が未手入れのまま放置されていることがあります。
    公図に地番を記載する方法は管轄法務局に地図訂正の申し出をする必要がありますが、これは慎重な調査が必要であり、証拠となる物証や人証が要求されます。また手続きには専門的な判断と技術を必要とします。
    地図訂正については、他にもいろいろなケースが考えられますので、土地家屋調査士にご相談ください。

    (注1)地積測量図は分筆登記などの際に作成されるものでありますので、全ての土地について備え付けられているものではありません。

  • 土地の一部を売りたいのですが?

    隣接する土地の所有者から、引込み通路を広げるために私の土地の一部を購入したいとの話があり、売買することを決めました。この場合どのような手続きが必要でしょうか?

    土地の一部を売買する際は、その部分を明らかにし、分筆登記をした後、その部分について売買による所有権移転の登記手続きをしておく必要があります。この手続きを怠ると後々紛争の原因となることが多いようです。
    土地分筆の登記申請は土地家屋調査士が皆さんに代理して行うことができます。まず、法務局等の資料を綿密に調査したのち、分筆前の土地全体の境界を確定する必要があるので隣接地所有者と立会い、境界を確認・測量します。隣接地が公有財産(道路・水路等)であるときは、その管理者と立会をし、境界の確認をします。(官民境界協定といいます)
    地図訂正などが必要な場合はその手続きをし、土地分筆登記を申請します。ここまでが土地家屋調査士の業務となります。
    分筆登記完了後、売却予定部分について所有権移転登記の申請をすることになりますが、これは、司法書士の業務となります。
    土地分筆登記は、場合によっては大変時間がかかることがありますので、売買の話が決まったらすぐにでも土地家屋調査士にご相談されるのがよいでしょう。

  • 三つの土地をまとめて一つにしたいのですが?

    相続した土地に住宅を新築しようと思います。法務局で調べたところ、その土地には地番が3つあることが分かりました。1つにまとめることはできますか。

    土地には、それぞれに地番がつけられ、地番毎に登記簿が備えられています。土地は筆という単位で呼び、1筆、2筆と数えます。数筆の土地を1筆にまとめる登記を合筆登記といいます。

    合筆登記をするには原則として次の要件を満たさなければなりません。
    1.所有者が同一である。
    2.土地が隣接している。
    3.土地の地目が同じである。
    4.抵当権などの登記がない。
    5.字名や地番区域が同じである。

    3.についてですが、3筆のうち、2筆が田で1筆が宅地のような場合は、合筆することはできません。もし地目が違っていた場合でも、3筆の土地の上に建物を新築すればその土地は宅地になりますから、新築後にすべての土地を宅地に地目変更登記をすれば3.の要件を満たすことができます。ただし、農地を他の地目に変更する場合、農地に関する許可(届出)等が必要になります。

    4.については、抵当権などを抹消した後に合筆登記をすることになります。ただし、例外として合筆登記したい土地同士が、同一年月日で同じ受付番号で登記された抵当権や根抵当権であれば合筆登記をすることができます。
    登記簿には、「姫路市○○町大字○字○」や「姫路市○○何丁目」などの所在が表示されていますが、5.の意味はこの所在が同じでなければならないということです。

    一般的には以上の要件を満たしていれば 合筆登記をすることができますが、ほかにもいくつかの要件がありますので、くわしくはお近くの土地家屋調査士にお尋ねください。

  • 敷地内に地番のない土地があるけど?

    私の家の、敷地の一部に地番のない土地があります。今度、家を建て替えるのでこの土地を私名義にしたいのですがどうしたらいいですか。

    地番のない土地とは、登記所に備え付けられた公図(字限図や国土調査の図面)や14条地図と呼ばれる地図に地番のない土地のことで、登記簿もなく地目や面積、所有者も分からないといった土地のことだと思われます。このような土地には、道路や里道・水路等の長狭物と呼ばれるものと、地図上では他の宅地や畑と変わらないような形のものとがあります。
    これらの土地は一般的に公共用地ですので、所有名義を自分のものにしたいときは、これを管理する役所と境界の立会いをし、境界を確定した上で払い下げを受けなければなりません。前述の長狭物のうち、市町村道はそれぞれの市町村役場で管理しており、あなたの場合のように宅地等の一部になっていて道路としての機能が無くなっている場合は、議会等の決議を経て払い下げが認められる場合がありますので、それぞれの市町村役場でご相談ください。
    また、里道や水路は一部を除き、平成17年より市町に移管されていますが、現在その役目を果たしておらず、将来も果たす必要の無い場合は、払い下げが認められますので、これを管理する官公署にご相談ください。
    これら長狭物のほかにも、以前遊水地であったものや崖地であったものなどいろいろあり、その従来の用途により市町村が管理したり財務局が管理したりしますが、もし公共用地として必要のない土地であれば払い下げが認められますので、とりあえず市町村役場に相談されるのがいいでしょう。
    払い下げ手続き終了後は、その土地の登記簿を作ってあなた名義に登記をするために、登記所に土地の表題登記と土地の保存登記を申請することになります。

  • 土地の境界でもめているけど裁判まではしたくないのですが?

    最近、隣の土地の所有者から「あなたが今使用しているこの溝は、私の敷地内にあるからね」と言われました。全く納得がいきません。亡くなった両親からは何も聞いておりませんし、困っています。また気楽に相談できる方もいないのですが・・・

    一般的に、土地の境界についての紛争となると、直ぐに「弁護士だ」とか「裁判だ」となります。それは同時に費用面、日数面で大きな負担を負うことになりますし、判決文が必ずしも当事者の意思を反映しているとも限りません。
    土地の境界をめぐる争いは、明確な根拠のある場合はともかく、当事者の境界についての知識の希薄さに起因するものも少なく有りません。また地域特有の習慣や保存地図の特性など一般的な知識のみで理解し得ない場合がよくあります。
    隣とはもめたくない、裁判をするほどでもない、しかしはっきりはしておきたい、このような問題が生じた場合に、相談の窓口として専門的に解決する手段が設置されました。これは全国的に展開中の制度ですが、県内では「境界問題相談センター兵庫」として土地家屋調査士会館(神戸)にあります。(俗にADR相談センターと呼ぶこともあります)
    ここでは土地境界の専門家である土地家屋調査士が一貫して手続きに関与し、弁護士も同席して解決にあたります。相談料は10,000円からと明瞭です。(平成20年10月1日現在)
    そして十分な話し合いの末、当事者主導で問題が円満に解決した場合、調停案(和解案)
    を土地家屋調査士、弁護士の各相談員と立案することになります。
    新しい制度ですがすでに多くの問い合わせ等が会館事務局に打診されています。相談業務、調停業務も数件達成されています。
    相談のみでも可能です。まず「境界問題相談センター兵庫」へ電話若しくはFaxで打診することをお勧めします。お問い合わせは078-341-8280、Fax078-341-8286まで

  • 筆界特定制度って何?

    先祖代々の土地なのに隣の人と境界について争いになりました。今頃になって境界線が違うと言われても合点がいきません。そんな時、知人から筆界(ひっかい)特定制度のことを聞きました。これはどのような制度ですか?

    平成18年1月20日にスタートした制度です。お隣との筆界(土地の範囲を区画するものとして定められた線)が明らかでない場合、以前は裁判所に境界確定訴訟などを起こす以外、公の機関の判断を得る方法はありませんでした。しかし裁判は時間と費用がかかるため、迅速に筆界を確認できないか議論されてきました。
    その結果、法務局の登記官が、筆界に関する資料を多数保有し、登記事務の中で必要に応じ筆界を認定してきたことから、法務局が事務を取り扱うことになりました。
    申請から筆界特定までの流れを説明します。土地の所有権の登記名義人などから筆界特定申請がなされると筆界特定登記官が資料調査や現地での調査と必要な測量を行います。さらに、外部専門家として法務局から筆界特定調査委員に任命された弁護士や土地家屋調査士のほか、簡裁訴訟などの代理業務を扱える司法書士の意見を踏まえ現地での筆界の位置を特定します。
    ご利用になる場合、手数料と測量費など実費が申請人の負担となります。なおこの制度は本来あるべき筆界の位置を現地で特定するもので、所有権の争いなどは取り扱うことはできない為、司法機関や民間ADR(裁判外紛争解決)機関と連携し解決を図ることになります。

  • 筆界って何?

    筆界って何?

    不動産登記法に基づき地番を付けられた土地と隣接する土地との公法上の境。
    この「法律上の線」を一般に「筆界」と呼んでいます。「筆界」が所有者の都合などで勝手に変更されると、国の制度自体に混乱をきたす場合があるため、この「筆界」というものは極めて普遍的なものと言えます。そのため、土地所有権の境と異なることがあります。一般的には「境界」と呼ばれているものです。

  • 土地の一部をお隣さんと交換したのですが?

    私の所有する土地と隣接するAさんの土地の境界が鉤方で不便なので等面積で交換し、これを直線とすることにしました。 この場合も登記が必要ですか?

    土地の筆界は普遍的なものですから、たとえ当事者間の合意で所有権界を変更しても筆界は変りませんので、双方の土地から交換する部分を分筆し所有権移転登記をすることが必要です。

  • 地番と住居表示の違いは?

    法務局で私が住んでいる土地の登記簿を請求したら、「住所でなく、 土地の地番を書いて下さい」と言われました。住所と土地の地番は違うのですか。

    土地の地番は原則として最小行政区画の土地1筆ごとに番号を付けられていますが、住所(住居表示)は最小行政区画である町や丁目を道路などで区画し、区画内の建物を街区符号と住居番号で表示するものです。
    住居表示の番号は建物に付けられる番号なので建物が建っていなければ住居番号は付しません。また、住居表示の実施されていない地域は、土地の地番と住所とは 一致しているところが多いようです。

建物編

  • 二世帯住宅を新築したのですが?

    この度、親と同居することになり一階二階両方に玄関、台所、風呂等を設け生活を独立して行えるような形をとり、共同資金で住宅を建築しました。登記をするにあたり、どのような方法があるのでしょうか。

    近年、ご質問のような二世帯住宅を建築する場合が見受けられます。登記の方法としては、二種類の方法があります。

    ① 一般的な住宅と同様、二階建の一つの建物として「建物表題登記」を申請する方法があります。
    ② 分譲マンションの際に行われる方法で、一階、二階を各々別建物とし、二つの建物として「区分建物表題登記」を申請する方法があります。

    ①と②では大きな違いが二つあります。
    一つ目は、建物の面積が違ってきます。①の場合、面積は柱等区画の中心線で計算しますが、②の場合、区画の内側線で計算します。よって、同じ建物でも②の場合は面積が少なくなります。
    二つ目の違いとしては、所有権の問題です。共同資金で建築したとのことですので、①の場合、一つの建物として登記するため、親との共有名義の建物となります。②の場合、二つの建物として登記するため、一階、二階を各々別名義(一階を親名義、二階をご自身の名義)とすることができます。

    以上のようなことを参考にどちらの方法で登記するか、お考えください。但し、②の場合、法律で定められた様々な要件を具備していないと登記できない場合がありますので、詳しいことは専門家である土地家屋調査士にご相談下さい。

  • 建物の登記をしていないのですが?

    アパートを数棟経営し、定期的に新築や増改築をしています。登記はしていませんが、「表示に関する登記」については申請義務があると聞きました。本当ですか?

    不動産登記法では次のような規定があります。

    ①建物を新築した時
    建物を新築したり、未登記の建売住宅を購入したりした時には、一ヵ月内に「建物表題登記」の申請をすることが義務付けられています。
    ②建物を増築した時
    既存の建物に増築した時には、一ヵ月内に「建物表題変更登記」の申請をすることが義務付けられています。
    ③建物を改築した時
    建物の種類・構造を変更した時、つまりスレート屋根を瓦屋根にしたり、木造部分の一部を鉄骨造にしたり、居宅を店舗に変更したりしたような場合には、一ヵ月内に「建物表題変更登記」の申請をすることが義務付けられています。
    ④建物を取り壊した時
    建物の全部が焼失したり、全部を取り壊したりした時には、一ヵ月内に「建物滅失登記」を、一部を取り壊した時には、一ヵ月内に「建物表題変更登記」の申請をすることが義務付けられています。
    ⑤マンションを新築した時
    マンションなどの集合住宅を新築して、それぞれ区分所有する場合には、一ヵ月内に「区分建物表題登記」の申請をすることが義務付けられています。

    建物の「表示に関する登記」とは、その建物の所在・家屋番号・種類(用途)・構造・床面積などについて正確な実際の状況を建物登記簿上に明確にする登記の事で、土地家屋調査士だけが所有者に代わって法務局に申請手続きをする事を業務としています。

    他にもいろいろな登記申請があります。詳しい事は土地家屋調査士にご相談ください。
    登記はあなたの大切な財産を守ってくれるものですから、積極的に登記をしましょう。

  • 取り壊した建物の登記簿が残っているのですが?

    法務局で所有土地上の建物の登記簿謄本を請求したところ、現存する建物の他に10年前に取り壊した建物の登記簿が見つかりました。
    建物自体は既に取り壊されているのに、どうして登記簿だけが残っているのでしょう?

    建物を取り壊した時は管轄の法務局に建物所有者から建物滅失登記の申請(注1)を行う必要があります。この申請を行うことによってはじめて取り壊された建物の登記簿が閉鎖されることになります。この状態で放置しておくと、取り壊された建物はいつまでも登記上存在することとなり、混乱を招く原因となります。
    なお、建物の固定資産税については、現況に応じて課税されます。しかし課税されていないからといって自動的に取り壊された建物の登記簿が閉鎖されるものではありません。
    建物の滅失登記申請は、表示登記の専門家である土地家屋調査士にご相談ください。

    (注1)建物が滅失したときは、表題部に記載された所有者又は所有権の登記名義人は、1ヶ月以内に建物の滅失登記を申請することが義務づけられています。

  • 附属建物の一つを贈与したいのですが?

    私所有の敷地内に、居宅の建物のほか附属建物として物置と車庫を所有しています。 この度、贈与によって物置だけを妻の名義に変更したいと思っていますが、可能でしょうか。

    ご質問の建物は、居宅と物置及び車庫は効用上一体として利用されている建物(主たる建物である居宅に対してその効用を増すために附属させた物置及び車庫は附属建物)であり、一登記用紙に登記されていると思われますから、建物の登記名義人である所有者から建物の分割の登記により、一個の独立した建物とすることが可能です。
    建物の分割とは、建物の物理的現況には何ら変更を加えることなく、附属建物のある一個の建物から、その附属建物を分離独立させて法律上2個の建物とすることです。すなわち、元来それぞれ別個独立の一棟の建物であっても、母屋と物置及び離れ等、効用上一体として利用される状態にある数棟の建物は、その全体を一個の建物として一登記用紙に登記することができるのですが、このようにして一個の建物とされた数棟の建物を別個の建物とするために登記を分けることが、建物の分割登記です。
    そして、建物の分割登記のあとに司法書士業務である所有権移転登記(贈与)を申請することとなります。なお、この建物の分割登記は土地における分筆の登記に相当するもので、所有者の意思による申請に基づき登記官がその登記を処理することによって建物の分割登記の効果が生ずる登記です。

  • 法務局で建物の登記簿がなかったのですが?

    自宅を売却することになり、法務局で建物の登記簿謄本を請求したところ、未登記だと言われ登記簿がありませんでした。 建物を新築した際に市役所の職員が調査にきたのですが、あれは登記の調査ではなかったのでしょうか?

    建物を新築した時は、その不動産を管轄する法務局に建物所有者から建物表題登記の申請(注1)を行う必要があります。この申請を行うことによってはじめて新築された建物の登記簿が作成されることになります。

    なお、「市役所の職員の調査」は建物の固定資産税についての調査だと思われます。その調査により固定資産税が課税されたからといって、自動的に新築された建物の登記簿が作成されるものではありません。

    (注1)建物を新築した時は、所有者は、1ヵ月以内に建物の表題登記を申請することが義務づけられています。

  • 物置を建てたのですが?

    自宅の横に、コンクリートブロック造平家建の物置を新築しました。どのような登記をすればよいのでしょうか?

    登記簿は一つの不動産(土地・建物)につき、一つの登記用紙を備えるのが原則です。 しかし、別個独立の建物として、取引の目的とならないような物置・車庫・便所等は自宅の附属建物として、ひとまとめにした一つの建物として考えた方が便利です。
    質問のケースも、自宅(主たる建物という)の附属建物として、物置を登記するとよいでしょう。
    附属建物の取り扱いについては、効用上一体として利用される状態にある数棟の建物は、所有者の意思に反しない限り一個の建物として取り扱うものとされています。
    つまり、新築された物置は自宅の附属建物にするか、別個の建物として登記するか(注1)は、自宅と物置が一体として利用されているかどうかの所有者の常識的な判断によって決定されることになります。
    本回答では、一般的なことを述べましたが、近年における建物の用途・形態は複雑化しており、附属建物の認定ができるかどうかの判断が難しい建物もあります。詳しくは、表題登記の専門家である土地家屋調査士にご相談ください。

    (注1)建物の規模・用途によっては、別個の建物として登記されないものがあります。

  • 父所有の建物に接続して私の建物を建築したのですが?

    父所有の住宅に接続して私の資金で住宅を建築し、その部分を私名義で登記したいのですが、どうしたらよいでしょうか。

    接続して建築する建物の構造・利用状況によって二つの登記方法が考えられます。
    まず、第一は新築する建物が既存の建物に単に接続しているだけで、柱も壁も別で完全に遮断されていて出入口も別の場合は、独立した建物としてあなたの名義で新築の登記をすることができます。
    第二は新築する建物と既存建物の間に壁がなかったり、廊下や部屋がつながっていたりして自由に出入りができるような場合は、お父様の建物に増築したことになり、増築した部分をあなたの単独名義で登記をすることはできません。
    しかし、実際に資金を出したのはあなたですから、既存のお父様の建物を含め全体を、あなたとお父様との共有名義に登記することはできます。この場合の登記の仕方にも二通りあります。
    まず、第一にお父様の建物に増築登記をした後、あなたに持分移転登記をして共有にする方法と、第二には増築登記の前にお父様の建物についての持分移転登記をし、二人の共有にして増築の登記をする方法です。何れの場合も持分の割合などによっては贈与税が発生することも考えられますので、事前に税務署又は税理士に相談されるとよいでしょう。

  • 私の土地に存在しない建物が登記されているのですが?

    私の土地に他人名義の建物が登記されていることが分かりました。土地は30年前に更地の状態で買ったもので、建物の登記簿上の所有者は、土地の前所有者になっています。これらの登記をどう処理したらよいでしょうか。

    一般に建物を取り壊した時には、建物滅失登記をして、取り壊した建物を法務局の登記簿から抹消しなければなりません。滅失登記をせずに他人名義の建物が登記簿に残っていると、銀行の融資の際に登記の抹消が条件になったりして、不利益を被ることがあります。
    お尋ねでは、他人名義の建物が登記簿にあるとのことですが、それは土地の前所有者が建物を取り壊した際に建物滅失登記をしなかったため、登記簿にそのまま残ったケースと思われます。
    建物滅失登記の手続きは、まず解体業者から取り壊し証明書をもらい、それを添付して法務局に建物滅失登記申請をします。取り壊し証明書は、取り壊した建物を特定する記載(所在地、家屋番号、種類、構造、床面積)や取り壊し年月日、所有者の氏名などを記載します。申請は所有者が書面で行わなければならないので、この場合、登記簿上の所有者を捜し、その所有者から建物の滅失登記をしてもらいます。
    もし、登記簿上の所有者が見つからなかった場合や協力が得られない場合は、法務局に対して、職権で建物滅失登記をしてもらうよう申し出ることができます。

  • 店舗付き住宅を夫婦別々で登記したいのですが?

    妻と共同で店舗付き住宅を建設中です。妻のための店舗ですので店舗を妻、住宅を私の所有として登記したいのですが。

    一棟の建物は本来、一個の建物として登記するのが原則ですが、分譲マンションのように各室ごとに登記できる建物もあります。このような建物を区分建物といいます。区分建物として登記するためには建物の各部分が「構造上の独立性」と「利用上の独立性」を兼ね備えるものでなければなりません。
    「構造上の独立性」とは、建物のほかの部分から独立していなければならないということで、隔壁、階層などによって、ほかの部分と完全に遮断されていなければなりません。従って、建物の区分線の一部が壁であっても、ほかの箇所がふすまや障子などで区分しているだけで自由に行き来できるものは、構造上の独立性を有するものとはいえません。しかし、木製の扉やスチールシャッターで区切られている場合は、構造上の独立性を有すると認められることもあります。
    「利用上の独立性」とは、独立した住居、店舗として利用できるものでなければならないということです。建物の種類に応じて最小限の設備が設けられていることが必要であり、ほかの部分の設備を利用しなければ生活できないようなものは利用上の独立性は認められません。また独立した出入り口を備えているか否かも重要な要件です。ほかの建物部分を通らなければ外部と行き来できない部分は、利用上の独立性がないとされます。
    以上の要件を満たしていれば区分建物として登記できますが、そうでなければ一棟の建物全体を共有の建物として登記することになります。いずれにしても融資を受けた場合には、その金融機関の条件や税法上の関係もあるため、事前に土地家屋調査士へ相談されることをお勧めします。

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